最高級十七絃　くり甲　紅木　綾杉　国井久吉作

十七弦をくり甲にて制作されることがあまりないものですから、中古市場に出てくることは極めて希です。
希に出てくるものは、使い古された物が多く、今回ご紹介してまいります美品で、制作からあまり年数の経ていないものは、ほとんど見ることがありません。
しかも、国井さん制作となると、先ず出ません。
やっとのことで手に入れまして、新糸にてきちんと仕上げました。
糸は、常磐（サエグサファクトリー）の30～70を用いました。
こちらの糸もやっとのことで、この十七弦に見合うものが使えました。
（常磐は数年前に工房を閉鎖しましたので、閉鎖直前に仕入れたものがかろうじて1セットありました。）
糸締めは、四十年以上の経験を持つベテラン琴師にお願いしてあります。
玉結びをしてクルクルとネジを巻けばOKという訳ではありませんので、正確な強さで均等に締上げた状態から、ややネジを緩め、糸が落ち着くまで約一ヶ月試奏をしながら出品にいたりました。
東京文化財研究所（独立法人・国立文化財機構）が作成した箏のパンフレットに箏製作者として選ばれた琴師「国井久吉（くにい　きゅうきち）」による堂々とした七尺（210ｃｍ）の十七弦です。
（パンフレットに掲載された十七弦と今回出品のものは異なりますので、ご注意ください。）
できるだけ分かりやすいようたくさんの画像に注釈を入れておりますので、画像をよくご確認くださいませ。
甲にキズは多少あるものの柱倒しに至るような大きな凹み等なく、もちろん割れたり剥離していたりすることは、ありません。

この十七弦の特徴としては、先ずとても弾きやすいことで、それは、端的に申しますと、効率の良い音出しができるということです。
格闘して腱鞘炎を心配するような楽器ではありません。
柔らかいタッチで、伸びのある最低音～冴えた最高音まで破綻なく鳴ってくれます。
ステージコンディション・レコーディングコンディションでの仕上がりでございます。

新品ですと200万円を超えますので、このお値段は、破格であると言えましょう。

付属品
○　琴柱　丸八の柱で、新品で購入可能な十七弦用としては一番良いとされているものです
○　キルティング生地（風神・雷神デザイン）で製作した保護用の油単
○　キャリングケース（青・新品）
○　お調絃用ハンドル

商品の情報